【なんでしょう句会シーズン2】作者別全句得点一覧

【あま栗(ん)amaguri_n】46◎6×7
あんかけの奥の宇宙を覗き込む 8◎1
カレンダー丸みの残る松の内 17◎2
仕事始めMagicMouse愛でており 0
焼餃子焼きつつ火事のニュース見る 1×4
慶事用切手にひるむ浅い春 5
薄氷やみんな大人のふりしてる 1
「逃げ水のようなメキシコ料理店」 2×1
ポッと出の人と並んで春の海 5◎1×1
友嫁ぐステンドグラス越しの光 1
葉桜やシャツのボタンは掛けず行く 0×1
夏草や仮歯の白い漫才師 0
噛みぐせのあるひと起こす薄暑かな 6◎2


【兄妹(妹)aninoimouto】42◎5×
自転軸奮い起こして独楽となる 8
愛犬の尻の豊やか初笑 8◎1
便箋の花あかるくて松の内 15◎4
火事鎮む軒灯のやや揺れをりぬ 1
草萌えやインコの爪を切つてやる 8
春立つや嗤笑ごときで傷付かぬ 2


【あら丼(丼)aradon_3】31◎3×27
寒風や鄙に朽ちけるホイヘンス 4
冬服の愛は唾液にとけにけり 1×1
飼ひ主も道に尿せり松の内 9×3
背の高き新車止まれり火事の庭 3
立春や赤コーナーで額切る 5◎1×1
あかぎれや当たり馬券は燃えるごみ 0
バス停は逃水の先喪服脱ぐ 7
山笑ふ円きポストは冷たかり 2
2コンで友叫ばせり春の暮 7◎2
葉桜やポテトサラダを愛撫せり -13×13
人生の仮性包茎五月闇 -5×7
震えゐる静子夫人やバラの肥 -2×2
青大将番う質屋の軒の下 3
しっぽりとさっくりの間よ百日紅 0
雹降りて魔美は海までテレポート 9
一昨年の神社ラムネを零す人 1


【栗人(栗)ayakostonez】3◎×7
こぐま座は尻尾ばかりか初大師 1
愛宕山ラジオにて聴く成人式 1
言い訳はもう飽き飽きと松の内 0×1
遠火事や錠を開けたるカードかな 2
猫の恋切り干し大根煮る女 -1×1
幕間に飲む酒にすら悩む春 0
ニュース読む青大将に娘あり 0
らっきょボリボリボリボリリイエテボリ -5×5
名古屋まで止まりませんと半夏生 4
脇道でワインと人を探す夏至 1


【ちこ(知)Chiko9781】7◎×
日向ぼこ無重力でコーラ飲み 1
シクラメン愛と書かれた茶碗あり 4
松の内名字の変わる知らせあり 2


【ちゅう(ち)chooooxxxx】93◎8×6
あの星がおそらく冬眠のねじだ 11◎1
蜜柑むくやうにぼろぼろと愛せり 15◎2×1
美人来てややこしくなる松の内 26◎1
深爪のあの子サーカス小屋は火事 13
切り捨てた数字あつまる春霞 6
ざぼん丸ごとは大人になってから 1
逃水に捕まる永遠の仔馬 2◎1
春光にしゃっくりポアンカレ予想 2◎1
仮装して朧月夜の懺悔室 0
葉桜を抜けて少女の背に光 1◎1×1
少年立つ仮面に蛭を付けしまま 1◎1×1
鞭刑に処す夏痩の王子なら 1×2
蛇と目が合って鉄条網の味 9
金塊はぴったり夏のファッションに 0×1
炎天のテレポーテーション耳障り 2
しみじみとサイダー垂らす眉間かな 3


【百枝(百)chun_kk】53◎2×23
冬晴れや星空投影技師の恋 11
凍星や我らは愛をふちどりぬ 4
松の内しゅんたの赤い赤い頬 5◎1×2
火事匂う提げたビニール鳴る夕べ 6
降雪の気配切っては跳ねる爪 12◎1
笑え君大人は冬にこそ笑う 2
逃水や代車のナビの声高し 9
春の宵ポーは舞台を整えり 1
夢満ちてうかがう窓に花の吹く -2×2
葉桜や君に懐妊報告す 0×1
本仮屋ユイカの正しき読みよ、夏 -15×15
てのひらを誘導されし夏の夜 -1×2
退勤す蛇が出たのはどのあたり 5
夏の児やぴっちぴっちちゃっぷちゃっぷ乱高下 2×1
夏やこの理科教室の自由席 7
きらきらとソーダで光る祖父の墓 7


【トオイ(遠)daisuketoi】37◎3×4
逃水やカーエアコンのにおいがすき 0
春の星ともに叫びしヘポタイヤ 2
カードキー旅寝の春の灯をともす 3
葉桜や遺作に笑ひ数多あり -1×1
仮仮仮と試し書き在る五月かな -2×3
夏草や言葉のなくて声のあり 6◎1
蛇が蛇喰ふひとときの永さかな 8
噴水のてつぺん常に揺れてをり 15◎2
釣堀や向うに行きてまたここへ 2
なつかしき味の白湯かな避暑の家 4


【フジノ(藤)fujinono】16◎5×42
姫はじめ木星はほぼガスの星 7
凍蝶にピンを押し込む愛も愛 6×1
歩いても歩いても無人松の内 3
火事の音火事のにおい火事の味 -3×3
じき切られる葱折れぬよう持ち帰る 2
息白し帰っても帰らなくてもよい 19◎3
逃水の水を飲んだら治る病気 3
躑躅より躑躅といふ字が好き(ポオ) -1×2
家に招きし寄居虫の居留守かな 0×1
「電池切れ?」葉桜「いいえ充電中」 -11×11
平仮名率100%の雷雨です -8×8
母かつて情交し母の日がある -10◎2×14
蛇鳴いたと泣き叫ぶ子らかわしつつ 0
おいでわたしまっさきに日焼するから 1×2
髪洗ふどこへ行こうが行くまいが 7
文庫の染みこれはソーダ水のあと 1


二度寝(眠)fukigen】19◎1×22
星が降る滞空時間は息を止めて 3
包み紙たたむ指愛嘘くさい 0
一里塚続くかわらう松の内 0
あかい車ばかりでもない火事の午後 2
CTで輪切りの私を見て、二月 0×1
春の夢魔法とけないミンキーモモ 3
逃げ水はマニュアル車のみ認識す 0
ポリバケツ遠心力と遊ぶ春 2
スカートの居心地悪く始業式 3
葉桜なんて目もくれず後二周。 -10×12
夏服の少女鞄に鉄仮面 0×2
くちびるに鯖の鱗をつけたまま -5×6
迷彩や蛇長過ぎて二食分 2
網戸押す雑種の鼻のしっとりと 19◎1
当機では冷し中華始めました。 0×1
水欲す舌の回転おそろしく 0


【真澄(澄)gvmsm】42◎6×11
帰路照らす名は知らねども冬星座 4×1
すきま風吹きて博愛主義とキス 4
ベルの音なき松の内しんと朝 2
火事消えて野次馬ども足早まりぬ 0
うすら氷のみしりと鳴りて口火切る 7
雪のはて大人には大人の泣きかた 1
逃げ水や触った神のタタリ待ち 2
ばらの芽や凛とポワントのくるぶし 8◎2×2
菜飯炊く香のみちみちて壁膨る 10◎2
葉桜や走り出しそうな字の便り -1×2
ちびた尾のあり雨がえる(仮) -3×4
朱き絵のある夏襟をせめて選り 0
蛇追ひて集団登校蛇行せり 4◎1×1
夕立やのっぺらぼうの群れ惑へり 3◎1×1
今一歩つめてアイスの溶けぬ距離 0
肉叢の芯貫ひて氷水 1


【左れいこ(麗)hidari_reko】43◎3×4
大熊の柄杓で風呂にいり霜夜 6
凍て空やポケット一つ分の愛 4×1
鍋横の家守小さき松の内 4
虫眼鏡小さき火事を黙々と 10◎1
入り切りのできぬリモコン春の闇 7◎1
眠たさにぐずらなくなり春の宵 4
逃げ水や踏ませてくれる足探す 2
タンポポの綿毛枕につめており 3◎1×1
側転をしながら迷い蝶を追ふ 1×2


【珈琲(珈)hilocoffee】46◎1×4
シリウスや毅然と生蕎麦すすりけり 1
暖炉燃ゆ愛は新たにアラビアの夜 1×1
スニーカー紐穴通す松の内 5
下は火事上は洪水我ひとり 7
切りすぎた髪を悔やみし冬菫 -1×1
風呂吹や五年前よりよく笑う 14◎1
頬杖の吾子の背中や蛇の衣 5
鬼退治のっぴきならず蝉も呼ぶ 2×1
中野駅ホームをくぐる南風 0×1
缶ビール親しき人の新境地 12


廣島屋(廣)hiroshimaya】46◎4×13
新妻のスペースオペラ風御節 6
去年今年「愛だろ愛っ」とおらびつつ 2
松の内タナカ夫妻にしか会はず 15
秘められしチカラを放つ火事場かな 1×1
啓蟄や世界は四ツ切りに入る 8◎2
春立ちてここからここまでください 3×1
葉桜や名づけえぬ者として立ち -2×3
仮免の父青葉闇より来る -2×2
はつなつの袋とぢつき彼女かな -1×2
蛇の来たことを確かめあふ二人 0
「無駄無駄無駄っ無駄無駄無駄無駄!」五月川 -3×4
夕立の向かうの移動動物園 5◎1
カフェ・オ・レとはつきりといふ裸の子 14◎1


【しっぽ(ぽ)It_is_shippo】9◎6×20
訃報あり星降る夜や古日記 2
愛深し捨つるは難しとしの暮 1
松の内新たに開いたベルト穴 -1×1
あの夜は火事町はあたたかかった 2◎1×1
噛み切れぬ干瓢出づる南南東 2
花柄の選集眺め日脚伸ぶ 2
葉桜や繰り返しファの音鳴らす 2◎1×2
仮出所コンビニで買うサングラス 5◎3×3
風薫る白のぱんてぃーカメハメハ -13×13
昼過ぎて会議ノートに泳ぐ蛇 4◎1
らっきょ漬け今日の仕事は終わりです 1
流さるる蛍行方の知れぬ道 2
ラムネ飲みカランコロンと玉鳴らす 0


【山科(科)jnc_klg】88◎4×2
衛星へ向かう知らない人の凧 9
双六の駒つまみたり愛別離苦 2
クレーンの向き変わりたる松の内 18◎1
木洩れ日や遠く薬草園の火事 4×1
朧月また切り開く細胞膜 0×1
鳥雲にタクシー拾いそこねたり 8◎1
不動産屋が蛇の図鑑を出してくる13◎1
扇風機連なって立つ町役場 14
噴水から噴水までは靴を見る 6
誘蛾灯異国の缶の軽く開く 14◎1


【カイ(飼)kaibaoke】26◎1×3
歌かるた美声の主は火星人 5
黒豆の皮剥く人の愛読書 13◎1
松の内明けに来た神口ごもり 3
火事跡に変化(へんげ)しそれら見合いをり 2
自切して獲物捕らえしバレンタイン -2×3
菫の香纏いて嘘もうまくなり 5


【小夏(夏)konatsumex】-13◎1×17
葉桜の木洩れ陽の下本広げ -7×7
夏場所も仮の姿で鑑賞す 4◎1
絡めた手緩めて吐息耳に触れ -10×10


【くにこ(く)kunikoo】37◎2×2
ソユーズは軌道に入りぬ冬の梅 7
愛称のある掃除機や冬座敷 9
洗車場に人影のなし松の内 10◎1
火事跡のブルーシートの溜まり水 9◎1
切り口の紅あざやかに寒の明 4
春浅しわざと濃く淹れて飲むお茶 -2×2


【ことら(虎)kurotoracchi】51◎4×9
ボイジャーの離(か)れゆく星に雪しづか 18◎1
現身に愛余らせて寒の内 5
洗い場に弁天来たり松の内 8
火事遠し甘噛みされてゐる真夜に 0
雪原にいのち辿りし切り取り線 7◎1
両腕に抱き籠め笑ふ冬の人 1◎1×1
逃げ水さへ泳ぎきるよな瞳して 1×1
ポワソンを点景に置き卯月充つ 0
リラ冷えをくぐりし先のバアで逢ふ 0
葉桜の騒ぐや人を恋ひ初むる 0
青葭やしとどに濡れて仮寝覚む -1×1
のぼりつめのぼりつめれば青嵐 -2×4
夢に見し女にも似き蛇泳ぐ 1×1
熱帯夜だってだってと責めれば甘い -1×1
旱天にブルジュ・ハリーファ貫入す 7◎1
笑ひ出しさうに飲み干す夏の人 7


【レエベマン(爽)Lebe_mann】48◎4×
環のみえぬ土星土星満つ淑気 8
最愛とくぐる暖簾に縄飾り 1
松の内やたらと鳩がとまる家 19◎1
左手のSuica残額火事は消ゆ 0
冬蔦や切削屑のなす螺旋 14◎3
たくさんの好きなものあり垂り雪 6


【まる子(子)marco_nandeshow】51◎1×4
門松や星の数ほど星がある 3×2
愛弟子の屈む背中や注連飾 2
松の内社食でカレーの部長かな 6
片隅で猫が昼寝の火事の跡 6
切り抜いた文字組み替えし春の夢 4
如月の水を含んで聞き流す 5
逃げ水や鳩尾に地熱伝わりぬ 1
鶯や君の手にあるポリグラフ 2×1
長閑けしや紙飛行機の測定会 5
葉桜やもう一方の橋渡る 1
仮初めに名付けた蛇が皮を脱ぐ -1×1
夏衣肌の記憶を上書きす 2
田園に犬の遠吠え手には蛇 2
きっかけの言葉の嘘や心太 7◎1
梅雨寒に三往復し明日は北 0
成り行きでマグナムボトルを抱え夏 6


【甘噛(噛)martan1107】35◎4×6
初霞月の裏には秘密基地 2
旅始愛の形は数多かな 3
地蔵の目しつかりと閉づ松の内 5
前に火事後ろに夕日遠見台 -1×1
縁切りの絵馬に描かれしシネラリア 2
万札の泥の指紋や梅月夜 5◎1
逃水や嘘はつらぬき通すべし 4◎1×1
ポップコーンポポポポポンと夏隣 1×1
潮騒の聴こえるロフト春眠し 1
消印の遠き街の名花は葉に 3◎1
天瓜粉仮初め人の傘に入る 1◎1×1
まだ白き少女の胸や青岬 -2×2
朽ち果てし骸寄り添う蛇のをり 1
知っている振りでごまかす溽暑かな 5
夾竹桃バックミラーの赤色灯 2
受け入れてくれる海ありソーダ水 3


【幽樂坊(幽)microstory】91◎6×6
月面にピアノあれかし冬籠 11◎1
博愛の寒天を干す業務かな 4
みな輝いていることにせよ松の内 10
遠火事やこけしの位置がずれてゐる 19◎2
踏切の桿しなやかや卒業す 13◎2
嘘つきに会ふ三叉路や猫柳 8
逃げ水といつも一緒にゐる子供 5
口論はやまず薄暑のヘリポート 1
初夏の茶道部員の邪心かな 7
葉桜の影ふくれをる無縁墓地 1
妻平仮名のごと眠る半夏生 0×1
行員の所作ぎこちなく青嵐 -1◎1×4
歌会に蛇あらはれし睡魔かな 0
楔形文字はつきりと油照 8
風死すやむやみに走る宅配車 1
水無月の舌にバリウム残りけり 4×1


【藤幹子(幹)mikikofuji】80◎3×8
惑星のまだ九個あり絵双六 11
愛ゆへに海凍らすといふ童子 5◎1
鍋洗ふ音の広がるや松の内 6×1
遠火事や星のひとつの鳴るごとく 6
牡丹雪皮膚切開は無音なり 5
猥談だ猥談だ蕗味噌ほぐす 7
逃水や宗方コーチ仁王立ち 7◎1
里山のポロポロ重機吐き笑ふ 3×1
点棒を爪にて数ふ暮れの春 3×1
葉桜やかつてバス停だつた物 7◎1
夕凪と小島を仮に置きませう -1×1
棒つくね裸足と裸足つつきあふ -4×4
まさぐればこれはキャラメルこれは蛇 14
牛乳といぶりがつこや露涼し 2
貴種流離して赤潮を渡りけり 2
艶聞の数だけ並ぶ梅酒瓶 7


【鯖好き夫(鯖)Misoniu】31◎2×14
火事あとに大三元の白の白 5◎1
沢庵を切ってポリポリポリポリポーリ -5×10
青いキャンディー舌にのせ冬座敷 5
逃水を捕まえた他は皆消えた 6
虻とんでエドガー・アラン・ポゥの庭 1
起き抜けの知らせ混血女の死 1×1
「へびがいた」ことは言う、日記にも書く 6
「せっくす!」昼寝覚めに窓を閉める -1×2
「ここではないどこか」に来たがとにかく寝る 2×1
相談はなしで今日から麦茶かな 11◎1


【みつん(光)mittsun_nande】25◎2×9
破魔矢振り水金地火木唱えをり 4
初鏡愛についてを問答す 2
松の内姑の振る舞う甘き肉 3
眼前の空に映りし火事の赤 0
春隣厚く切り分くケーク・サレ 2×1
決算日葛湯に残る匙のあと 4
葉桜や誰より寂しい人とゐる -2×2
仮縫いの袖のレースの花模様 -2×3
内ももに甘く吸い付く五月闇 -2×3
蛇泳ぐ老婆の指の描く波形 4
半夏生だいだらぼっち逗留す 1
ソーダ水来るピラルクのへの字口 5◎1
氷菓落つ連結部分のアコーディオン 6◎1


【麻衣子(麻)n_maikom】2◎×2
オリオン座にガンダムとは違うやつ 0
凍鶴よ愛なら愛を以て知る 4
黒にさえ鳴るこころあり松の内 -2×2


【なご(和)nagosumire】70◎6×8
オリオン座しか見えないの誕生日 1
ぽかり浮く乳房愛しき初湯かな 16◎2×1
神様と昼寝するなり松の内 9
遠火事やペヤングの湯を切つてをり 5×1
春浅しくちづけ代わりの切手かな 7
菫咲き電気水道ガス通し 8
逃水や神田駅まであと2Km 1
ポンジュースだけは味方だ四月来る 4◎1
10畳の箱に守られ春暮れぬ 1◎1×2
葉桜や猫背の二人並びをり 4◎2×2
仮縫いの針さへ静か夏の星 2
白き胸浮かんだ汗のつたふ先 -1×1
白昼の蛇を殺せと泣く子かな 3×1
白々とゼリィひつくり返す朝 3
夏の雲上へ上へとエレベータ 4
青たんが知らぬ間に増えソーダ水 3


【南雲(南)nagumobunko】25◎×
宇宙を見るシーラカンスのこと思う 4
小正月夜更けの餅を愛すべし 5
名も知らず社拝みぬ松の内 12
職場にも火の見番たる人がいて 2
独り身の縁切り寺に参りをり 1
如月も半ばや黒き海苔を食む 1


【波平(波)namihey0328】111◎11×8
惑星のしばらく燃えて初日の出 16◎1
賀状には愛想のよき言葉かな 7
見たことのない古い映画や松の内 3×1
遠火事や義妹の髪美しく 7◎1
舐めて貼る切手バレンタインの日 2
ヒヤシンス金をかぞへて居る日向 6◎1
逃水や職場と私なじみをり 2
春の昼ぐっと染み出すポスカかな 17◎5
風呂沸くを知らせる音や夏蜜柑 3
葉桜やひとのパンツも洗いをり -1×4
五月雨や造花置かれし仮眠室 8◎2
母の日や果てて重たくなる身体 0×2
蛇泳ぐ結婚しないかもしれぬ 16◎2
らっきょ剥く少しだけなまってみせる 13
襟足の長き姉妹や冷房車 8
夜半の夏水道水のうまさかな 4×1


【壱心(壱)nande_isshin】14◎1×
蛇になる前が完全体だから 5
折ってゆく順に小指で夏蝶に 0
夕べ見た武士は明け方には夏野 5◎1
逆賊はお前だ這って飲めラムネ 4


マオリ(森)nande_maori】87◎6×4
オリオンのそれぞれ遠く近きかな 11
愛犬となまはげの跡つけてをり 14
並びたるカランの丸き松の内 12
浅草の火事や影絵の無音なり 7◎1
なまはげの夜気切り裂いて問ひにけり 5◎1×1
春の月舌には舌の記憶かな 10
逃水や荒野に聳る牛の影 1
春風を頬にポンピングブレーキ 7
窓口の向こうの紅花翁草 0
花は葉に同じ釜めし食ひにけり 0
仮の宿サマードレスの落ちにけり -1×1
四つ這ひの音半々にアマリリス -1×2
振り逃げの背に別るるや青大将 0
漆蓋かつぽと軽き鰻食ふ 10◎2
夏の雲ゆれて島より島の出づ 11◎2
ラムネ飲む小さき空の空となる 1


【酒井(酒)nande_shosakai】56◎6×3
新年に響け!メシアン大宇宙 2
書初の愛の雄々しき筆致かな 6
万寿まだ二合ほどあり松の内 2
石鹸(しゃぼん)の香淡しや火事の報せあり 4◎1
寝ん顔にぶらさげてみる切山椒 0
泣くことの未だ減らずや春立ちぬ 5
逃げ水や岡持ちの転がつてをり 6
たつぷりとポルタメントす日永かな 3◎1
天井の木目かぞへて啄木忌 6
葉桜や若き牝馬の一完歩 5◎1
仮眠所の我ぽつねんと欲情す 4◎2×2
夏衣や口髭に香の残りをり -1×1
子鼠をまへにくちなは不動なり 1
瓜番のひっつめ頭濡れてをり 3
進むほど遠くなりゆく夏嶺かな 5◎1
まぶしさやビールに千の泡ありて 5


【凡コバ夫(凡)nande_show】59◎5×3
天王星(ウラヌス)に輪のあり細く冴ゆるなり 3
冬天のはらいの太き愛の字よ 20◎3
松の内のポップコーンの塩気かな 3×1
火事の夜に逐電ありと春疾風 2
切る位置にニッパーの刃や春炬燵 5◎1
草餅や自分で足りているのだし 9◎1
逃水や一人が声を荒らげて 2
ポテトチップス一枚の音や鳥曇 0
晩春やプロジェクターが照らし壁 0◎×1
花は葉にゴミ収集車に速度あり 0×1
脚本は仮題のままや暮の春 1
入梅の午後やなにかで撫でられて 1
今みかけた蛇も自重を知らぬはず 2
ぽっと出と言うの楽しい豆御飯 5
ハイエースで旅といえぬも富士は夏 5
スプライトの強きげっぷや六月尽 1


【舘ざんす(舘)nande_zansu】21◎×3
織初の音よ届け彼の星まで 0
愛を説く歌留多読む子の声高し 12
孫帰り広き部屋ひとり松の内 -3×3
火事見舞渡して錠の頬触れる 5
切りたての毛先の痛さ卒業式 6
沈丁や障子閉ぢたる大人ゐて 1


【ちよ(地)nandeshow_m】10◎1×2
ほら見てと言わんばかりに燃える火事 1×1
寒梅の香り残して枝を切る 8◎1
冬晴や返事の代わり煙草消す 1×1


【寝る子(寝)neru_ko】109◎12×9
初空の二割はダークマターなり 8◎2
喰積や母方は皆愛想良し 10
大股で駅まで歩く松の内 14◎1
遠火事や隣室の音一時止む 4
春光や端数は全て切り捨てる 18◎3
木の芽張る有給休暇あと3日 3
逃水やデモ行進の声残る 11◎1×1
磯遊びポルカドットの白の白 3◎1
カーテンを半分開けて春夕焼 0
葉桜のさわさわと揺れ参観日 -2×2
新しき名前に仮名や夏帽子 1◎1×1
よくはづむ乳房二つや青葉闇 -3×5
縞蛇や百葉箱のしづかなる 20◎2
しっぽにはしっぽの都合夏木立 7
麻服や5階6階通過します 7◎1
特急の窓にビールの並び夕 8


【のわわ(の)nowawa】4◎×
逃水を追ってタクシードライバー 2
ポッキーを言い訳にして鳥の恋 0
春風をベッドに倒したまま眠る 2


【二羽剣(剣)nwkn2】19◎4×13
トム少佐地上は雑煮応答せよ 12◎1
愛ちゃんのサー遠くなりひめ始め 2×1
おし倒す機がみつからぬ松の内 6◎1
惜しみつつ燃える葉桜までの恋 -7×7
仮免のロケットでゆく月涼し 4◎1×1
乳しぶき弧を描きたる夏野かな 2◎1×4


【オカヤ(茅)okayaizumi】82◎6×8
鏡餅割れて銀河は垂れ落ちる 11
愛という書き初め黒しリノリウム 2
松の内知らぬ布団が軽すぎる 15
二人とも右上を見て火事を嗅ぐ 6
猫の恋切れてるバター買って行く 7
逃げ水や起きる女の膝の肉 5
折り返し地点の先に逃げ水か 1
晩春やポップスターの柄のシャツ 2
二畳には足りぬ四角い春光る 3
葉桜や知らぬ町での徒歩五分 9◎2
夏浅し仮の話ができぬひと 4◎2×2
罌粟の花瞼と腋と指の味 -4◎1×6
蛇を見た他は憶えのない旅行 11
蚊柱を連れて川っぺりの犬 7◎1
西部よりゲリラ雷雨の来る報せ 1
夕凪やサワーグラスの底に靄 2


【オシツオサレツ(ツ)OsituOsaretu】51◎6×4
そこからも初日見えるか冥王星 2
愛憎の転げてぽっぺん吹いてをり 12
嗄れてなほ呼び込みたのし松の内 6
逃水にとけてどこかへ行く知人 8◎1
夏近しフルーツポンチすくい分け 10◎3
逃げだした風船を飼うアーケード 3◎1×1
葉桜やここで車をとめました -2×2
わたくしの仮想メモリ立夏嗅ぐ -1×1
色慾をおしころし入る木下闇 0
顔以外思い出せない蛇の顔 2
おじぎ草愛でる背中にそっと触れ 2
抱えたるスケボー重し夏はじめ 4◎1
梅雨寒やコーラの炭酸弱まりて 5


【うどん(饂)otonaryoku】-11◎×16
おでん見て宇宙がどうのとそんな彼 -2×4
愛してる嘘でもいいや寒の夜 2
松の内来られぬひとを待つのウチ -11×12


【紀野珍(珍)quino_chin_sub】110◎16×11
ストーブの地動説ほど古びをり 5◎1
着ぶくれの影の小さき手を愛す 23◎3
吊革のぴんと揺るるや松の内 18◎3
火事跡の日だまり渡る雀かな 8
春待つやなべて寝言の歯切れよく 6
梅笑むや下戸のネクタイゆるめをり 4◎1
逃水やバトンの弾む音のして 6◎1
春昼に跳ねるスリッポンの軽し 2×1
噺家のしはぶき待つや春時雨 1
葉桜の影にすべてがをさまれり 6◎1
ぽつねんと振り仮名(ルビ)を抱へし昼の蟻 -5×5
あを梅や指の腹より汝のにほふ -2◎1×4
せせらぎや事切れて蛇まつすぐに 2×1
紫陽花やふふふUNOって言ってない 9◎2
蚊柱を割つて二塁を回りけり 25◎3
絆創膏越しにたぷんと麦茶かな 2


【ジョシュー(助)quruquruquru】13◎1×2
ゲーセンに蛇がいました夜ですね 5×1
朝凪やじぇじぇって言ってみたりする -1×1
パトカーが前を走っており涼し 6◎1
公園でメローイエロー飲む夕べ 3


【まへ(屁)ringelnatz2】32◎2×1
糸切れの凧ポラリスへ向かいけり 10◎1
初日かげ愛蘭土はまだ暮れか 0
向こう見て母の愚痴きく松の内 9
火事だとて押っ取るチャボの首根っこ 2
春隣切り取り線とのりしろと 8◎1
年の豆酒のアテにもなりゃしねえ 1×1
新顔がひょいと逃げ水跳んで越す 1
花疲れ放る屁プとポの間の音 0
トタン打ち転た寝覚ます春驟雨 1


【るいべえ(る)ruibee】79◎5×17
初御空のっぽりと在る初UFO 6
愛うすく生きて踏み抜く霜柱 14◎1
松の内歩いてゆける海があり 20◎1×1
足場から見る東京の今日の火事 7
本題にしましょ海鼠を切る如く 1×1
朔風や順次喪服の集まりて 15◎2
逃げ水やハンドブレーキ強く引く 2
夏芝居ポゥと喘げり青年は 0
忽然と机の上の雨蛙 4
座礁せしボートに葉桜の積もる -8×10
季節という仮説立夏の水温計 -1◎1×3
明け易しおでこを重ね給へるか -1×1
石段を白蛇は照らしつつ下る 7
まっすぐに箸さしおろす夏料理 2×1
遠泳の帰り見知らぬ私鉄線 7
コーヒーを覗き込んでも夏至の天 4


【干物(干)ScribbleNOTE_JW】-52◎×54
なききみのひとみにうつるの葉桜 -18×18
傘ひとつ きみと同棲 仮の宿 -22×22
台風で 制服の傘 翻れ -14×14
蛇進み一時停止の脚叩き 0
蛍火交差す源平鬼ごっこ 0
弱冷房車のドアは未だ閉じず 1
サイダーのしぶき彼方に笑い声 1


【碍子(碍)seitr】103◎12×11
注連飾りつけて船外活動す 13◎1
無愛想な猫耳少女新年会 10◎1
ロボットの腕ゆっくりと松の内 14◎2
目が覚めて枕に夢の火事のにほひ 1×1
切つ先に冬の光の残りけり 8◎1
白魚とともに女の指を吸ふ 6◎3×1
逃げ水の向うに誰か逃げてをり 6
ポスターの婦警は華奢や春の雨 11
人形が目を開けてゐる春の闇 7
葉桜や庭におびただしきお墓 -2×2
夏空や仮面ライダー何人目 -2×4
枇杷の実や目隠しのみを身につけて 5◎1×2
蛇と化して黄泉比良坂抜けにけり 1
黒南風や笑っていないパンダの目 3
夏雲や二人乗りしてどこまでも 2
爪の色ぜんぶ違ってソーダ水 20◎3×1


【白豆(白)shiromame】70◎4×6
寒椿地球に慣れず頭落つ 13
風花や教はるままに愛すれば 11◎1
松の内郵便受けにくる娯楽 9
眼裏の夜火事の雲も膨れおり 5◎1
盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)冬牡丹 3◎1×1
薄氷や事情とやらで集まりぬ 11
逃水の水質検査に出立す 0×1
燕来ぬ口にはアポロチョコレート 7◎1×1
囀の近くに布団ひっぱりぬ 2
花は葉に名物を三度三度食ふ 2◎1×1
更衣仮の釦が顔を出す -1×1
短夜や文字にならない返事する 2
蛇行かば水に道程あらはるる 5
魂はきっと晝寝が得意です -1×1
列島の位置は知らぬが夏の川 1
夕涼ちいさき泡のご挨拶 1


【炭余分(炭)suminobunn】29◎2×22
ボイジャーのレコード拾う初参 8◎1
なまはげの角の丸みは愛である 8
松の内廊下踏み割り怒られる 3
空想の火事で済ませば北新宿 4
寒空や切り揃えたる真鍮棒 8
鴨二羽を出口にて待つ大人達 1
逃げ水へハンドル回しまた戻す 2
ポリバケツロケット飛ぶや入学式 2
春炬燵言われて気が付いてしまう -1×2
葉桜やプラダンボールピンと立つ -2×2
仮免でレンタカー駆る風薫る -12×12
手と背の間熱高まりし夏の露 -3×3
ストロボは黄色く光る窓に蛇 1
つっかけと公民館とヘリポート 0×3
大股で歩いてもよいサングラス 8◎1
ミニ缶のコーラを探す人の影 2


【トモサダ(友)tadanoomosa】33◎4×9
星雲や冬眠はできないままだ 5
日脚伸ぶ愛想よく渡さるる本 1
幕とれてうつろなビルの松のうち 2
火事のありし部屋に転入生来たる 6◎1
寒明けのラー油の袋千切りけり 0
春風やドライアイスは甥にあげる 11
逃げ水を踏みたくて身体を捨てる 4◎2
タンポポのわたげにポテンヒットかな 8◎1
座ると沈む回転椅子や春の果て 4
荷の多い車がつづく花は葉に -1×1
夏うるさい仮の政府の切手買う -7×7
触りたい人が寝ていて夏きざす 0×1


よもぎ(蓬)tammythehermit】28◎1×
初夢やばら星雲の下にゐて 12
白い息とめて愛機に貼るフイルム 4
チェコの皿インドのクロス松の内 12◎1


【メタル彗星(彗)toriaezu_pixy】6◎×
冬空や白雲思いしチャレンジャー 0
愛撫せり積もりし雪の儚さや 3
亡き父となんでしょうした松の内 3


【十猪(猪)toshiozawa】39◎2×12
冬銀河夜汽車の音の果てゆけり 4
荒れ畑を愛撫するごと若菜摘 3
後れ毛の少しほつれて松の内 6×1
遠火事や再会のひと美しく 5
切れ切れの別れの曲や遠雪崩 2
お互ひに指絡めつつ悴めり 2
にんげんの逃水にげて残る闇 -1×1
春愁やポマードかをる純喫茶 3×1
図書室に転ぶ消しゴム目借時 1
葉桜や子はそれぞれに違ふ道 1◎1×2
仮初めの恋の記憶や古茶新茶 1
薔薇燃へて獣は息を潜めけり -7×7
蛇イヴにささやき色彩の坩堝 0
ふるさとはひとつこひとりゐぬ夏野 13◎1
どこまでも海どこまでも雲の峰 3
ホッピーのナカもうひとつ夕端居 3


朝顔(朝)trefle2】-10◎×33
木星を描くには僕は近視でね 7
靴愛でる大人になってよかったわ 1×3
松の内なんか三年かみきった -4×4
異国にて慣れぬ言葉の火事中継 1×1
つらら見て驚きはしゃぐ切支丹 -1×1
昼の顔ひらきなおって昼の顔 1×2
白寿にてあの日の逃げ水思い出す 0
ポンポンポンぽんぽんぽんぽんねこのしり -2×3
おとうとの藤の絵もらい窓にする 2
葉桜やかさね塗りは八回目 -6×6
宇宙人遠慮して来ないってゆう仮説 -8×8
毛虫たち逃がすましろきかいなの毛 -4×4
「俺だけが愛してやる」と蛇にキス 1
「ずっと夢だった」んじゃないけれど〇 -1×1
雲海や窓に風船のシールを 3
ほうじ茶をマリカに淹れる白夜二時 0


【かぎ(鍵)troookie】29◎2×11
二重あご伸ばしつ仰ぐオリオン座 5
初明かり愛地球博ありし町 6◎1
超特急赤子の声よ松の内 7
フライパンのなかにちいさな火事起こり 0
春菊を大切さうに買う女 2
春浅し食べすぎの任我にあり 0
カーディガン袖引き戻す葉桜夜 -4×4
たけのこを仮歯のままで喰い齧る -2◎1×4
若葉冷二の腕ぴたり合わせをる -1×1
蛇のようなロープロープのような蛇 5×1
さくらんぼどっちの粒がおおきいか -1×1
坂下る速さと比例して緑 6
水滴のひとつひとつに青田映え 6


【鶴谷(鶴)tsurutani】43◎2×
星雲の棒うずまきの悪そうな 2
橙の実意外な人が愛の人 5
腸音の深海めいて松の内 12
夕火事とプラタナスの木消えにけり 1
切傷のちかくに頬を置いており 1
大人ぶるや導流帯の縞ひかる 1
曇天や映画の蛇の怒りおり 3
短夜の担々麺をひっぱりあう 4
足じゃんけんしている母や夏列車 21◎2
放心や紅茶の底のばらの花 3


【裏表(裏)uramotomaru】1◎×1
「蛇。」と指す腕のつけ根の肩の紐 0
さっき見たテレビの映画のような虹 -1×1
夏薊ご家族の方は半歩前へ 2
横置きの麦茶に浮かべボトルシップ 0


【少佐仮面(少)vmsawrs303e】-2◎×3
初霞我が身ゆらめく「宇宙(そら)なんて」 -2×2
愛を知るミソを所望す初御籤 0
諭吉去り侘しく過ぎて松の内 0×1


【渡邉朧(朧)watakasu】63◎3×10
晴天や回らぬ姪の地球ゴマ 3×1
愛と云ふ歌の多くて小正月 3×1
車庫入れを見守る姑松の内 17◎1
火事場へ向かう音にタンゴのかき消され 1×1
春の日を菜切り包丁研ぐリズム 2
春の宵おとをたてずに飲むスープ 7◎1
逃げ水を追い越し向かう光る海 0×1
ポジフィルム差し込む指や春の宵 5×1
レコードの針の埃や春時雨 11◎1
葉桜にとどく右手やコーラ飲む -1×2
へびいちご仮説となえる人の唾 0×1
ひかがみの伸びてシーツや明早し 0×1
蛇を見た今日の計画の算段 1
さっぱりと断る夏の誘いかな 6
対向車線にハーレーダビッドソンや夏 0×1
紫陽花の前で飲むのむヨーグルト 8


【レゴ黒木(黒)whalitc】109◎8×9
ねんねこや宇宙は今も震へをり 11◎1
要するに愛の話ね鎌鼬 3
あるだけの鏡が映す松の内 7
けんけんぱ・けんぱ・けんぱや火事さかる 10◎1
こちらから切れぬ電話や春の昼 11
大人だつてシール貼りたし春炬燵 8◎1
逃水やギャラリーまでの地図簡素 13◎1
一斉に亀鳴けばほらポロロッカ 5◎1
春闌けて天袋には箱ばかり 13◎2
葉桜や全校生徒整列す 1×1
入れたての仮歯つるつる夏きざす 5
ひらかれて詳らかなる茂りかな -7×7
突っついて蛇の生死を確かめる -1×1
おしまいに夜のプールに連れてって 6
全員で二次会へ行く夏蓬 13◎1
コンパスの針刺す位置やソーダ水 11


【yagimeiko (芽)yagimeiko】18◎3×17
ハレーの尾に引っ掛けられし冬の蠅 0
愛玉子(オーギョーチ)うつわ見透かし日脚伸ぶ 3
会う人へばか丁寧になる松の内 2×1
町内の新品集め火事見舞 4
ショッカーが二日灸する石切り場 2
いつまでも子供じゃないの春霞 -2×2
逃水の先行く車熱帯魚 0
蜃気楼エポキシ樹脂で閉じ込める 2
田打見る仏が座る窓の奥 1×1
葉桜の下で初めて口止めす 2
摘み苺手中で紅玉(ルビー)に仮晶せり -7×8
駆け出した単衣にのぞくアキレス腱 -4×4
蛇二匹互いに尻尾を飲み込めり 1×1
やっぱりと女は団扇で強く打ち 7◎1
ノーチラス号で熱帯夜を潜る 1
ソーダ水泡がはじけて重くなり 6◎2


【雪(雪)yotii23】69◎4×12
自転する地球、路上に初あかり 5◎1
封をしてしずかな愛や福袋 5◎1
松の内むかしの大人の真似ばかり 12◎1
山火事のざんげ夜明けのしずかな頃 1
切れぎれの言葉の隙に春が光る 0
春泥や老いとの区別つかぬまま 4
逃げ水や空の青みのおそろしく 5
踏青や置き去られたるポラロイド 3
朝寝にもうすく降りくる雨よ雨よ 2×2
R.I.P.芽吹く葉桜が正しい -6×6
朝凪や仮にあなたを妻とする 0×3
愛鳥日ちいさき乳を手におさめ 6◎2
草のごと蛇を殺せり祖母の鉈 9
茂る蔦突っ切ったった海が見えた 0×1
昼寝より覚めてコップのずれた跡 10
サイダーを飲み干す兄やみな既婚 12


【尓々(に)yutapon】12◎×1
蛇が降るシューゲイザーの散歩道 2
腕枕意地っ張り屋の午睡かな 3
五月雨がフロントガラス駆け上がる 4
ペリエなる水を購ふ君や夏 3×1


【黄犬(黄)44_endo】13◎×1
初春のたゆたふまろき水含む 1×1
ゆきうさぎ形(なり)もて雪を愛しけり 4
生醤油の砂糖御山や松の内 8


【ロケッ子(五)5_rockets】74◎5×5
ロケットの畳張り替え胡座かな 13◎2
年玉や無愛想たる甥の眉 6
旧姓の由に触れずや松の内 8◎1
遠火事の視線遮る結露かな 1
春かなし言葉千切ってゆく電車 8◎1
窓際を譲りて遠き春の山 8
逃げ水や副音声で解説す 7
ジッポーに弾はじかれし春の果 4
テレビ誌にコップ染みあり夏近し 6
花は葉に父とは一度会ったきり 0×1
卯の花の白き笑顔や仮祝言 2◎1×1
添えられし指に輪のあと夕薄暑 -2×2
店内の隠語悟りて逃ぐる蛇 1
よつぴいてひやうど生まれてくる蜻蛉 1×1
風鈴の聞こえぬ方へ猫ゆけり 4
自販機の抽選待てぬ夏の浜 7